葉山 嘉樹

運動会の風景

上

あくまでも蒼く晴れ上つた空であり、渓谷には微風さへもない。

表で遊んでゐる子等が「春が来た、春が来た」と唄ひ出した。十一月三日の明治節の国民運動会の日である。

木曾川は底まで澄みきつて、両岸の紅葉を映してゐる。

青空文庫の作品カード