小酒井 不木

痴人の復讐

異常な怪奇と戦慄とを求めるために組織された「殺人倶楽部」の例会で、今夕は主として、「殺人方法」が話題となった。

会員は男子十三人。名は「殺人倶楽部」でも、殺人を実行するのではなくて、殺人に関する自分の経験(若しあれば)を話したり、センセーショナルな殺人事件に関する意見を交換したりするのが、この倶楽部の主なる目的である。

「絶対に処罰されない殺人の最も理想的な方法は何でしょうか?」と会員Aが言うと、

「それは殺そうと思う人間に自殺させることだと思います」と会員Bは即座に答えた。

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