佐々木 味津三

老中の眼鏡

一

ゆらりとひと揺れ大きく灯ざしが揺れたかと見るまに、突然パッと灯りが消えた。奇怪な消え方である。

「……?」

対馬守は、咄嗟にキッとなって居住いを直すと、書院のうちの隅から隅へ眼を放ち乍ら、静かに闇の中の気配を窺った。

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