太宰 治

悶悶日記

月 日。

郵便受箱に、生きている蛇を投げ入れていった人がある。憤怒。日に二十度、わが家の郵便受箱を覗き込む売れない作家を、嘲っている人の為せる仕業にちがいない。気色あしくなり、終日、臥床。

月 日。

苦悩を売物にするな、と知人よりの書簡あり。

青空文庫の作品カード