宮本 百合子

日記・書簡

一九二〇年三月二十二日

郡山は市に成ろうとして居る。桑野は当然その一部として併合されるべきものである。村の古老は、一種の郷土的愛から、その自治権を失うことを惜しみ、或者は村会議員として与えられて居た名誉職を手放す事をなげく。

然し郡山の町民は或優越を感じて居るらしい。今日来た郡山の新聞記者は、明にその傾向を語ると共に、そう云う一つの変動が起った場合に余波を受けて起る箇人的野心、或は、人間の本能的功名心を示して居る。

彼は、政治記者である。

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