宮本 百合子
この頃
「お前は好い子だネエ」とあたまをなでられたあとでポカリとげんこつをもらう。
「ほんとうになんて可愛い子なんだろうネエ、まあこの形のいい頭は――」ポカリ又小さくて、固くて、痛いげんこをもらう。
ままっ子が根性の悪い母親に可愛がられるような、こんなようなのがこの頃の私の心持で有る。
うれしくて、又なさけなくって、愛しくて、にくらしい、のは、この頃の私の心で有る。
宮本 百合子
「お前は好い子だネエ」とあたまをなでられたあとでポカリとげんこつをもらう。
「ほんとうになんて可愛い子なんだろうネエ、まあこの形のいい頭は――」ポカリ又小さくて、固くて、痛いげんこをもらう。
ままっ子が根性の悪い母親に可愛がられるような、こんなようなのがこの頃の私の心持で有る。
うれしくて、又なさけなくって、愛しくて、にくらしい、のは、この頃の私の心で有る。