田中 貢太郎

北斗と南斗星

趙顔という少年が南陽の平原で麦の実を割っていると、一人の旅人がとおりかかった。旅人は管輅という未来と過去の判る人であった。その旅人は少年の顔を見て、

「お前さんは、なんという名だ、気の毒なことだ」

と言った。少年は気になるので麦を割ることを止めて訊いた。

「なにが気の毒ですか、私は趙顔というのですが」

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