田中 貢太郎種梨村に一人の男があって梨を市に売りに往ったが、すこぶる甘いうえに芳もいいので貴い値で売れた。破れた頭巾をかむり、破れた綿入をきた一人の道士が有って、その梨を積んでいる車の前へ来て、「一つおくれ」と言った。村の男は、「だめだよ」青空文庫の作品カード