田中 貢太郎

青蛙神

揚子江と灌水の間の土地では、蛙の神を祭ってひどく崇めるので、祠の中にはたくさんの蛙がいて、大きいのは籠ほどあるものさえある。もし人が神の怒りにふれるようなことがあると、その家はきっと不思議なことがあって蛙がたくさんきて几や榻であそんだり、ひどいのになると滑かな壁を這いあがったが堕ちなかった。そのさまは一様でなかったが、その家に悪いしらせがあると、人びとはひどく恐れて、牲を供えて禳うた。神が喜んでうけいれてくれると、その不思議がなくなるのであった。

楚に薛崑という者があった。小さい時から慧で、姿容がよかった。六つか七つの時、青い衣を着た婆さんが来て、

「わしは神の使いだ」

と言って、座敷へあがりこんで、蛙神のおぼしめしを伝えた。

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