中里 介山
大菩薩峠
[#ページの天地左右中央に]
この小説「大菩薩峠」全篇の主意とする処は、人間界の諸相を曲尽して、大乗遊戯の境に参入するカルマ曼陀羅の面影を大凡下の筆にうつし見んとするにあり。この着想前古に無きものなれば、その画面絶後の輪郭を要すること是非無かるべきなり。読者、一染の好憎に執し給うこと勿れ。至嘱。著者謹言
[#改ページ]
一
中里 介山
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この小説「大菩薩峠」全篇の主意とする処は、人間界の諸相を曲尽して、大乗遊戯の境に参入するカルマ曼陀羅の面影を大凡下の筆にうつし見んとするにあり。この着想前古に無きものなれば、その画面絶後の輪郭を要すること是非無かるべきなり。読者、一染の好憎に執し給うこと勿れ。至嘱。著者謹言
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一