宮沢 賢治
烏の北斗七星
つめたいいぢの悪い雲が、地べたにすれすれに垂れましたので、野はらは雪のあかりだか、日のあかりだか判らないやうになりました。
烏の義勇艦隊は、その雲に圧しつけられて、しかたなくちよつとの間、亜鉛の板をひろげたやうな雪の田圃のうへに横にならんで仮泊といふことをやりました。
どの艦もすこしも動きません。
まつ黒くなめらかな烏の大尉、若い艦隊長もしやんと立つたまゝうごきません。
宮沢 賢治
つめたいいぢの悪い雲が、地べたにすれすれに垂れましたので、野はらは雪のあかりだか、日のあかりだか判らないやうになりました。
烏の義勇艦隊は、その雲に圧しつけられて、しかたなくちよつとの間、亜鉛の板をひろげたやうな雪の田圃のうへに横にならんで仮泊といふことをやりました。
どの艦もすこしも動きません。
まつ黒くなめらかな烏の大尉、若い艦隊長もしやんと立つたまゝうごきません。