宮本 百合子

一太と母

一太は納豆を売って歩いた。一太は朝電車に乗って池の端あたりまで行った。芸者達が起きる時分で、一太が大きな声で、

「ナットナットー」

と呼んで歩くと、

「ちょいと、納豆やさん」

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