宮本 百合子
ピムキン、でかした!
一
ピムキンはパルチザンだった。――これは嘘じゃないだろう。
緑や黄色のパルチザンじゃあなく、正真正銘赤のパルチザンだった。――これも嘘じゃないだろう。
九十七戸あるビリンスキー村のまんなかに往還があって、人気ない昼間、その往還を山羊や豚が歩いた。ちょっと左へ小丘をのぼったところに村ソヴェトの建物がある。赤いプラカートが、毎年の雪にさらされて木目をうき上らした羽目の上に張られている。
宮本 百合子
一
ピムキンはパルチザンだった。――これは嘘じゃないだろう。
緑や黄色のパルチザンじゃあなく、正真正銘赤のパルチザンだった。――これも嘘じゃないだろう。
九十七戸あるビリンスキー村のまんなかに往還があって、人気ない昼間、その往還を山羊や豚が歩いた。ちょっと左へ小丘をのぼったところに村ソヴェトの建物がある。赤いプラカートが、毎年の雪にさらされて木目をうき上らした羽目の上に張られている。