夢野 久作
書けない探偵小説
素晴らしい探偵小説が書きたい。
ピカピカ光る太陽の下を傲華な流線スターがスウーと横切る。その中に色眼鏡をかけて済まし返っているスゴイような丸髷美人の横顔が、ハッキリと網膜に焼付いたまま遠ざかる。アトからガソリンの臭いと、たまらない屍臭とがゴッチャになってムウとするほど鼻を撲つ。
……ハテナ……今のは、お化粧をした死骸じゃなかったか知らん……。
と思うトタンに胸がドキンドキンとする。背中一面にゾーッと冷たくなる。ソンナ探偵小説が書きたい。
夢野 久作
素晴らしい探偵小説が書きたい。
ピカピカ光る太陽の下を傲華な流線スターがスウーと横切る。その中に色眼鏡をかけて済まし返っているスゴイような丸髷美人の横顔が、ハッキリと網膜に焼付いたまま遠ざかる。アトからガソリンの臭いと、たまらない屍臭とがゴッチャになってムウとするほど鼻を撲つ。
……ハテナ……今のは、お化粧をした死骸じゃなかったか知らん……。
と思うトタンに胸がドキンドキンとする。背中一面にゾーッと冷たくなる。ソンナ探偵小説が書きたい。