渡辺 温
遺書に就て
1
その朝、洋画家葛飾龍造の画室の中で、同居人の洋画家小野潤平が死んでいた。
コルク張りの床に俯伏せに倒れて、硬直した右手にピストルを握り、血の流れている右の顳※(「需+頁」、第3水準1-94-6)には煙硝の吹いた跡がある。
恰度葛飾は昨夜から不在で、それを最初に発見したのは葛飾の妻の美代子である。
渡辺 温
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その朝、洋画家葛飾龍造の画室の中で、同居人の洋画家小野潤平が死んでいた。
コルク張りの床に俯伏せに倒れて、硬直した右手にピストルを握り、血の流れている右の顳※(「需+頁」、第3水準1-94-6)には煙硝の吹いた跡がある。
恰度葛飾は昨夜から不在で、それを最初に発見したのは葛飾の妻の美代子である。