海野 十三

三十年後の世界

万年雪とける

昭和五十二年の夏は、たいへん暑かった。

ことに七月二十四日から一週間の暑さときたら、まったく話にならないほどの暑さだった。

涼しいはずの信州や上越の山国地方においてさえ、夜は雨戸をあけていないと、ねむられないほどの暑くるしさだった。東京なんかでは、とても暑くて地上に出ていられなくて、都民はほとんどみな地下街に下りて、その一週間をくらしたほどだった。

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