海野 十三
骸骨館
廃工場の町
少年たちは、遊び方に困っていたし、また遊ぶ場所もなかった。
家と道のほかは、どこも青々とした家庭菜園であった。道さえも、その両側がかなり幅をとって菜園になっており、その道を子供が歩くときでも、両側からお化けのように葉をたれている玉蜀黍や高粱を[#「高粱を」は底本では「高梁を」]かきわけて行かねばならなかった。
そういうところを利用して、少年たちはかくれん坊のあそびを考えついたこともあったけれど、それは親たちからすぐさまとめられてしまった。せっかく作った野菜が少年たちによってあらされては困るからだった。