宮本 百合子
スモーリヌイに翻る赤旗
レーニングラードへ
夜十一時。オクチャーブリスキー停車場のプラットフォームに、レーニングラード行の列車が横づけになっている。
麻袋。樺の木箱に繩でブリキやかんをくくりつけたもの。いろんな服装の群集は必要以上にせき込み、頸をもち上げて前の方ばっかり見ながら押し合った。
三等車は鋼鉄だ。暗い緑色に塗ってある。プラットフォームの屋根の直ぐ下に列車の黒い屋根があり、あたりはあまり明るくないところへ、並んでるどの車もくすんだ色だから陰気に見えた。
宮本 百合子
レーニングラードへ
夜十一時。オクチャーブリスキー停車場のプラットフォームに、レーニングラード行の列車が横づけになっている。
麻袋。樺の木箱に繩でブリキやかんをくくりつけたもの。いろんな服装の群集は必要以上にせき込み、頸をもち上げて前の方ばっかり見ながら押し合った。
三等車は鋼鉄だ。暗い緑色に塗ってある。プラットフォームの屋根の直ぐ下に列車の黒い屋根があり、あたりはあまり明るくないところへ、並んでるどの車もくすんだ色だから陰気に見えた。