宮本 百合子
ロシアの過去を物語る革命博物館を観る
一月のある寒い日のことだ。
革命博物館見物に出かける。モスクワでは、東京の銀座のような賑やかな通りトゥウェルスカヤ通りをずっと行って、イズヴェスチア新聞社の高い時計台、詩人プーシキンの雪を冠った銅像の見えるストラスナヤ広場を横ぎる。
間もなく左手に広い前庭をもった黄色い大きな建物がある。小さい門から、ゾロゾロいろんな人が出入りしている。ここが革命博物館だ。
切符を買って、外套預場へ入ると、ちょうど、モスクワ市の何処かの小学校から見学団がやって来ているところだ。男の子や女の子が、各々の班長を囲んで、かたまり合い、陽気に笑ったりしゃべったりしながら、案内者の来るのを待っている。