宮本 百合子
文芸時評
「抒情歌」について
――その美の実質――
二月号の『中央公論』に、川端康成の「抒情歌」という小説がのっている。印刷して二十三ページもあり、はじめから終りまでたるみない作家的緊張で書かれている。川端康成の近頃の創作の中で、決していい加減につくられたものでないのはよくわかる。
字も読めない子供時代から、かんで歌留多をとり、神童といわれたような少女が次第に年ごろとなり三年も前から夢で見ていた青年と、夢で見たままの場面、服装でであいする。
宮本 百合子
「抒情歌」について
――その美の実質――
二月号の『中央公論』に、川端康成の「抒情歌」という小説がのっている。印刷して二十三ページもあり、はじめから終りまでたるみない作家的緊張で書かれている。川端康成の近頃の創作の中で、決していい加減につくられたものでないのはよくわかる。
字も読めない子供時代から、かんで歌留多をとり、神童といわれたような少女が次第に年ごろとなり三年も前から夢で見ていた青年と、夢で見たままの場面、服装でであいする。