宮本 百合子
バルザックについてのノート
バルザックの小説
バルザックの世界において、性格は寧ろ単純である。強烈ではあるが、各々がタイプとして凝固されている。その性格の中にとじこめられている。むしろきゅうくつに存在している。主人公たちは自身で自分たちの性格を破る力を与えられていない。
しかし、真におどろくべきことは、バルザックがこのむしろ単純な性格の人々が遭遇した社会的関係の紛糾を描き出している巨大な力量である。
彼が大作家たる所以はここにある。
宮本 百合子
バルザックの小説
バルザックの世界において、性格は寧ろ単純である。強烈ではあるが、各々がタイプとして凝固されている。その性格の中にとじこめられている。むしろきゅうくつに存在している。主人公たちは自身で自分たちの性格を破る力を与えられていない。
しかし、真におどろくべきことは、バルザックがこのむしろ単純な性格の人々が遭遇した社会的関係の紛糾を描き出している巨大な力量である。
彼が大作家たる所以はここにある。