葉山 嘉樹
坑夫の子
発電所の掘鑿は進んだ。今はもう水面下五十尺に及んだ。
三台のポムプは、昼夜間断なくモーターを焼く程働き続けていた。
掘鑿の坑夫は、今や昼夜兼行であった。
午前五時、午前九時、正午十二時、午後三時、午後六時には取入口から水路、発電所、堰堤と、各所から凄じい発破の轟音が起った。沢庵漬の重石程な岩石の破片が数町離れた農家の屋根を抜けて、囲炉裏へ飛び込んだ。
葉山 嘉樹
発電所の掘鑿は進んだ。今はもう水面下五十尺に及んだ。
三台のポムプは、昼夜間断なくモーターを焼く程働き続けていた。
掘鑿の坑夫は、今や昼夜兼行であった。
午前五時、午前九時、正午十二時、午後三時、午後六時には取入口から水路、発電所、堰堤と、各所から凄じい発破の轟音が起った。沢庵漬の重石程な岩石の破片が数町離れた農家の屋根を抜けて、囲炉裏へ飛び込んだ。