太宰 治

親という二字

親という二字と無筆の親は言い。この川柳は、あわれである。

「どこへ行って、何をするにしても、親という二字だけは忘れないでくれよ。」

「チャンや。親という字は一字だよ。」

「うんまあ、仮りに一字が三字であってもさ。」

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