太宰 治

フォスフォレッスセンス

「まあ、綺麗。お前、そのまま王子様のところへでもお嫁に行けるよ。」

「あら、お母さん、それは夢よ。」

この二人の会話に於いて、一体どちらが夢想家で、どちらが現実家なのであろうか。

母は、言葉の上ではまるで夢想家のようなあんばいだし、娘はその夢想を破るような所謂現実家みたいなことを言っている。

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