太宰 治

律子と貞子

大学生、三浦憲治君は、ことしの十二月に大学を卒業し、卒業と同時に故郷へ帰り、徴兵検査を受けた。極度の近視眼のため、丙種でした、恥ずかしい気がします、と私の家へ遊びに来て報告した。

「田舎の中学校の先生をします。結婚するかも知れません。」

「もう、きまっているのか。」

「ええ。中学校のほうは、きまっているのです。」

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