新美 南吉

巨男の話

巨男とお母さんの住んでいたところはここからたいへん遠くのある森の中でした。

巨男のお母さんはおそろしい魔女でした。ほら鷲のような高い鼻や、蛇のような鋭い眼を持ったあのおそろしい魔女でした。

それはあるお月夜のことでしたよ。

魔女と巨男がねむりについたころ、だれか家の外から戸をたたきました。巨男が起きていって戸をあけてみると、ふたりの女が、ひとりの少女をつれて立っていたのです。

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