宮本 百合子
新しい抵抗について
一 今日のファシズムのありかた
この八月十五日には、四回目のポツダム宣言受諾の記念日がめぐってくるわけです。その記念日にあたって、わたしたちが力をつくして闘い、抵抗しなければならないのが国の内外にあらわになって来ているファシズムであり、戦争挑発であるということは、実に感慨無量のことです。
日本のファシズムは、本年に入ってから、特に国鉄をはじめとして大量の人員整理をはじめてから、ひどい勢いで各方面で人民生活をかみやぶりはじめました。
わたしたちの民族独立への希望や、文化の自立への希望――つまり独立した社会人として当然に抱いている生活におけるすべての希望は、ファシズムとの闘いなしにはうちたてられないことを痛感しているわけですが、それにつけてもわたしたちは日常生活の中におこってきているファシズムのこんにちの日本独特のやり方について、こまかく見きわめる必要があると思います。