宮本 百合子

いまわれわれのしなければならないこと

かなりの復興したとはいっても、東京の街々はまだ焼あとだらけである。大きい邸跡の廃墟に石の門ばかりのこって、半ばくずれたコンクリート塀の中に夏草がしげっている。小さい道をへだてて、バラックのトタン屋根が暑い日をてりかえし、スダレの奥から大きな声でラジオのニュースが響いている。

「――して華々しい戦果をおさめました」

東京に、またこんなラジオがきこえはじめた。

広島を平和都市に!

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