宮本 百合子われらの家午後六時窓硝子を透して、戸外の柔かい瑠璃色の夕空が見える。朝は思いがけなく雪が降って、寒い日であった。泰子は、チロチロと焔の揺れる、暖かい食堂のストーブの傍のディブァンに坐って、部屋の有様を眺めて居た。青空文庫の作品カード