新美 南吉

赤とんぼ

赤とんぼは、三回ほど空をまわって、いつも休む一本の垣根の竹の上に、チョイととまりました。

山里の昼は静かです。

そして、初夏の山里は、真実に緑につつまれています。

赤とんぼは、クルリと眼玉を転じました。

青空文庫の作品カード