ユゴー ヴィクトル
レ・ミゼラブル
第一編 歴史の数ページ
一 善き截断
一八三一年と一八三二年とは、七月革命に直接関係ある年で、史上最も特殊な最も驚くべき時期の一つである。この二年は、その前後の時期の間にあたかも二つの山のごとくそびえている。革命の壮観があり、断崖が見えている。社会的集団、文明の地層、重畳し粘着せる権利関係の強固な団結、古きフランスを形成する年経たる相貌、それらが各瞬間ごとに、種々の体系や熱情や理論の乱雲のうちに、そこに明滅している。それらの出現や消滅は、抵抗または運動と名づけられた。そして間欠的に、真理が、人類の魂の日光が、そこに輝き出すのを見ることができる。
この顕著なる時期は、かなり短く、またかなりわれわれから遠ざかり始めているので、現在でも既にその主要な輪郭をつかむことができる。