宮原 晃一郎

ラマ塔の秘密

一 白馬の姫君

「ニナール、ちよつとお待ち」と、お父様のキャラ侯がよびとめました。ニナール姫は金銀の糸で、ぬひとりした、まつ赤な支那服をきて、ブレツといふ名のついたまつ白な馬にのつて、今出かけようとするところでした。

「なんですの、お父様」と、ニナール姫はふりかへりました。

まだ十五になつたばかりですから、顔はほんの子供ですけれど、身体はなか/\大きくて、まるで大人のやうでした。

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