坂口 安吾町内の二天才魚屋と床屋のケンカのことその日は魚屋の定休日であった。金サンはうんと朝寝して、隣の床屋へ現れた。「相変らず、はやらねえな」お客は一人しかいなかった。源サンはカミソリをとぎながら目玉をむいて、青空文庫の作品カード