新美 南吉

チユーリツプ

學校の歸りに君子さんはお友達のノリ子さんにうちのチユーリツプの自慢をしました。

「うちで咲いたチユーリツプは、お花屋さんが賣りに來るのより五倍も綺麗なのよ。」

「あら、いゝわね。」とお友達のノリ子さんは羨しさうにきいて首をかしげました。

「クレイヨンの赤とどつちが赤いかくらべて見たのよ。そしたらクレイヨンの赤の方がづつとうすくつて汚いの。」

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