石川 三四郎

農民自治の理論と実際

一

私の今から申し上げやうとすることは政談演説や労働運動の講演会といふ様なものではなくて、ごくじみな話であります。初に農民自治の理論を話して、次にその実際を話したいと思ひます。

理論としては第一に自治といふことの意義、第二に支配制度、政治制度の不条理なこと、第三に土地と人類との関係、即ち自治は結局は土着生活であること、土着のない自治制度はないこと、土民生活こそ農民自治の生活であることを述べたいと思つてをります。実際としてはこの理論の実行方法とそれへの歩みを述べるために、第一社会的方法、第二個人的方法に分けてお話いたします。

二

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