国枝 史郎

名人地獄

消えた提灯、女の悲鳴

「……雪の夜半、雪の夜半……どうも上の句が出ないわい」

寮のあるじはつぶやいた。今、パッチリ好い石を置いて、ちょっと余裕が出来たのであった。

「まずゆっくりお考えなされ。そこで愚老は雪一見」

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