岸田 国士
空襲時に於ける興行非常対策について
一、警戒警報発令中の興行に関しては、其の期間、劇場、映画館の閉鎖を以て一応の対策と見做し、目下これに従つてゐるのであるが、警報長期に亙る場合、然も早急に解除の見込立たざる情勢下に於ては、各地方官庁に於て適宜必要に応じ、興行場の再開を許可する方針らしいけれども、其の内容及興行方法に就ては、自ら臨時的考慮を加へなければならぬであらう。
一、空襲を受けた場合、その被害地に於ける興行場の再開に関しては、勿論当局の指示を俟つべきものであるが、興行関係者としては、常に其の動員態勢を崩さず、民心の動向と被害の実情とを察知し、最も敏速に其の機能を発揮して各方面の要求に応へ得る準備を整へておかねばならぬ。
次に東京都を一例とすれば、直ちに研究実践に入るべき問題は左の通りである。
1、空襲を予想して準備すべきもの