村山 籌子
はちとくま
一匹の子熊が、森のなかから、のこ/\と日あたりのいい、のはらに出てきて、倒れてゐた丸太の上にこしをおろして、うれしさうにフフンとわらひました。
子熊はふところから、はちみつを入れたつぼをとりだして、ゆびでしやくつて、ちび/\なめはじめました。
「いつたべても、うまいのははちみつだ。はちみつにかぎる。あまくつて、おいしくつて。」とひとりごとを言ひながら、せつせとなめてをりました。
すると、そこへ、一匹のみつばちが、ブーンととんで来て、子熊の帽子のまはりを、ぐるぐるまひながら、言ひました。