古川 アヤ・村山 籌子
お猫さん
毛を染めかへたお猫さん
お正月が近づいて来たので、お猫さんのお父さんとお母さんはお猫さんをお風呂に入れて、毛皮の手入れをしなくちやならないと考へてをりました。なぜといつて、お猫さんは白猫さんでしたから。
「お父さん、ここに石けんの広告が出て居ますよ。これを使つたらどうかしら。何しろ、お猫さんは大変なおいたで、ふだんから、お風呂がきらひなので、まるで、どぶねづみみたいによごれてゐますからね。」
「どれ、どれ。成程、これなら大丈夫。これにしましよう。」とお父さんは賛成して、お金を下さいました。