村山 籌子
お鍋 と おやかん と フライパン の けんくわ
よう子ちやんはお台所が大好きでした。なぜといつて、お料理のにほひはほんとにおいしさうなんですもの。それに、おさじや フオークや お茶碗や お皿などがカチン、カチン、チヤラ、チヤラと可愛いい音をたててゐます。それからもつと、色んな音がします。
お鍋の中ではクツタ、クツタ、クツタとお湯のにたつ音がしますし、ジヤ、ジヤ、ジヤ、ジヤと水道がいきほひよくながれるし、バツタン、バツタンと戸棚をあける音もきこえます。よう子ちやんは色んな音をきくのも大好きです。
或る日のことお台所ではお料理づくりにお母さんがいそがしく働いてゐました。そのうちにお母さんはお鍋と、おやかんと、フライパンを火にかけて、お庭へ出てゆきました。
よう子ちやんはそのすきにソーツとお台所にはいりこみました。