鈴木 三重吉

小犬

一

村のとほりにそうた、青い窓とびらのついた小さな家に、気どりやの、そのくせ、お金にかけては、をかしなほどこまかな、おばあさんが、女中と二人で、ひつそりとくらしてゐました。

二人は、家のまへの小さな庭へ、いろんな野菜ものなぞをつくつてゐました。

ところが或晩、だれかゞその畠へはいりこんで、玉ねぎを十ばかりぬすんでいきました。女中のローズが、あくる朝、そのほりかへしたあとを見て、びつくりして大声をたてました。

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