宮沢 賢治

手紙 二

印度のガンジス河はあるとき、水が増して烈しく流されていました。

それを見ている沢山の群集の中に尊いアショウカ大王も立たれました。

大王はけらいに向って「誰かこの大河の水をさかさまにながれさせることのできるものがあるか」と問われました。

けらいは皆「陛下よ、それはとても出来ないことでございます」と答えました。

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