長谷川 時雨

モルガンお雪

一

まあ!

この碧い海水の中へ浸ったら体も、碧く解けてしまやあしないだろうか――

お雪は、ぞっとするほど碧く澄んだ天地の中に、呆やりとしてしまった。皮膚にまで碧緑さが滲みこんでくるように、全く、此処の海は、岸に近づいても藍色だ。空は、それにもまして碧藍く、雲の色までが天を透かして碧い。

青空文庫の作品カード