竹久 夢二

たどんの与太さん

「なんだってお寺の坊さんは、ぼくに與太郎なんて名前をつけてくれたんだろう」

と、與太郎は考えました。

「飴のなかから與太さんが出たよ」街の飴屋の爺さんが、そう節をつけて歌いながら大きなナイフで飴の棒を切ると、なかから、いくらでも與太郎の顔が出てくるのでありました。これには與太郎も困りました。

「よんべ、よこちょの、よたろうは」

青空文庫の作品カード