薄田 泣菫
茶話
栃木の横綱2・16(夕)
栃木山の横綱初土俵入が、常陸山会の主催で、十四日午後二時から出羽海部屋で行はれた事は昨日の新聞に詳しく載つてゐた。
幾年かむかし、栃木山と一緒に附出しとなつて初めて土俵の砂を踏んだ力士が十幾人かある。そのなかで、づば抜けて出世をしたのが栃木山で、それに次いでは東の幕下十枚目に羽州山がゐる。
栃木山が幕下から初めて幕内へ飛び上つて来た時、彼は贔屓客に貰つた御祝儀のなかから幾らかを無雑作に包んで羽州山の前に出した。
薄田 泣菫
栃木の横綱2・16(夕)
栃木山の横綱初土俵入が、常陸山会の主催で、十四日午後二時から出羽海部屋で行はれた事は昨日の新聞に詳しく載つてゐた。
幾年かむかし、栃木山と一緒に附出しとなつて初めて土俵の砂を踏んだ力士が十幾人かある。そのなかで、づば抜けて出世をしたのが栃木山で、それに次いでは東の幕下十枚目に羽州山がゐる。
栃木山が幕下から初めて幕内へ飛び上つて来た時、彼は贔屓客に貰つた御祝儀のなかから幾らかを無雑作に包んで羽州山の前に出した。