薄田 泣菫
茶話
医者の友達1・5(夕)
寺内内閣が壊れて、その跡へ政友会内閣が出来かゝるやうな運びになつて、総裁原敬氏の白髪頭のなかでは、内閣員の顔触が幾度か見え隠れしてゐた頃、今の文相中橋徳五郎氏の許へ、神戸にゐるお医者さんの桂田富士郎氏から一本の電報が飛込んで来た。
中橋氏は何気なく封を切つて見た。電報には、
「大臣になるなら文部ときめよ。」
薄田 泣菫
医者の友達1・5(夕)
寺内内閣が壊れて、その跡へ政友会内閣が出来かゝるやうな運びになつて、総裁原敬氏の白髪頭のなかでは、内閣員の顔触が幾度か見え隠れしてゐた頃、今の文相中橋徳五郎氏の許へ、神戸にゐるお医者さんの桂田富士郎氏から一本の電報が飛込んで来た。
中橋氏は何気なく封を切つて見た。電報には、
「大臣になるなら文部ときめよ。」