香倶土 三鳥・夢野 久作
ツクツク法師
むかしあるところに一人の欲ばりの坊さんがおりました。
毎日毎日方々へお経を読みに行って貰って来たお金を一つの大きな甕の中に溜めていましたが、だんだん一パイになってくるにつれて泥棒に取られそうなので怖くてたまらなくなりまして、或る晩のこと小僧にも誰にも知れないようにお庭の隅に埋め、その上に樫の木を一本植えました。
「樫の木よ樫の木よ、お前にそのお金はやるから大切に番をするんだぞ」
こう言ってきかせると、坊さんは手や足を洗って鍬を片づけて寝てしまいました。
香倶土 三鳥・夢野 久作
むかしあるところに一人の欲ばりの坊さんがおりました。
毎日毎日方々へお経を読みに行って貰って来たお金を一つの大きな甕の中に溜めていましたが、だんだん一パイになってくるにつれて泥棒に取られそうなので怖くてたまらなくなりまして、或る晩のこと小僧にも誰にも知れないようにお庭の隅に埋め、その上に樫の木を一本植えました。
「樫の木よ樫の木よ、お前にそのお金はやるから大切に番をするんだぞ」
こう言ってきかせると、坊さんは手や足を洗って鍬を片づけて寝てしまいました。