北条 民雄
続重病室日誌
九月二十四日。
お天気は良いのだが、腹工合はどうも悪い。もう三ヶ月あまり続いてゐる下痢がどうしてもとまらぬのだ。
午後女医のN先生が来診。明日九号病室へ入室なさい、と。これで重病室へ這入るのは三度目である。前は七号で神経痛だつたが、今度は胃腸病だ。胃腸病なぞばかばかしいと思つていい加減にあしらつてゐたのがいけなかつたのだ。
何にしても今年はろくな事のない年だ。正月元旦から神経痛でうんうん唸つてゐたし、その後も起きてゐる時よりも寝てゐる方が多かつた。ひよつとしたら今年のうちに息を引きとつてしまふんではあるまいかと、女医の帰つたあとで、ふと不安になつたりする。