新美 南吉

去年の木

いっぽんの木と、いちわの小鳥とはたいへんなかよしでした。小鳥はいちんちその木の枝で歌をうたい、木はいちんちじゅう小鳥の歌をきいていました。

けれど寒い冬がちかづいてきたので、小鳥は木からわかれてゆかねばなりませんでした。

「さよなら。また来年きて、歌をきかせてください。」

と木はいいました。

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