新美 南吉

子どものすきな神さま

子どものすきな小さい神さまがありました。いつもは森の中で、歌をうたったり笛をふいたりして、小鳥やけものと遊んでいましたが、ときどき人のすんでいる村へ出てきて、すきな子どもたちと遊ぶのでした。

けれどこの神さまは、いちどもすがたをみせたことがないので、子どもたちにはちっともわかりませんでした。

雪がどっさりふったつぎの朝、子どもたちはまっしろな野っぱらで遊んでいました。するとひとりの子どもが、

「雪の上に顔をうつそうよ。」

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